ボックスカルバート ひび割れ継続調査報告書
調査概要
| 調査期間 | 令和06年12月~令和07年03月10日 4ヶ月間 |
|---|---|
| 調査目的 | 初期[構築後 年]ひび割れの継続ひび割れ進行把握調査 |
| 調査場所 | 提供資料のボックスカルバート頂版スラブ下面ひび割れ分布図 |
| 調査に対する資料 | 調査以前のひび割れ調査・・ひび割れ分布図を受理
【その他の情報】 |
| 調査機器 | 目視・デジカメ記録・クラックスケール・他 |
調査結果
現状把握
ひび割れ発生の条件(今回は若年齢のコンクリートのひび割れとして把握)
発生原因
1. コンクリート打設直後のひび割れと原因
- 養生不足によるコンクリート表面にひび割れ
- マスコンクリートによるひび割れ・・温度管理
- 乾燥収縮によるひび割れ・・・・・・・乾燥養生
- 不適切な突き固めによるコールドジョイントの発生・ブリージングによる隙間・・打設施工管理
2. 支保工型枠の脱型後(1~3年程度)
- 乾燥収縮によるひび割れ・・初期養生・
- 温度収縮によるひび割れ(マスコンひび割れの継続)・・初期養生・
- 支保工早期解体による沈下ひび割れ(クリープ)・・施工管理
- 加荷重によるひび割れ・・振動・動荷重・・・施工管理
以上のような環境条件を資料としてひび割れの発生原因調査を実施する必要があるが、今回はコンクリート打設時及び脱型などの季節・養生情報などもないため、R06年12月時点での現場(ボックスカルバート頂版スラブ下面)の目視調査による発生状況・原因の推定とする
ひび割れ現状(目視による)
測定時期は冬季の寒い時期でひび割れ幅が1年で1番収縮し計測値が小さい時期であり、挙動ひび割れかの判断が難しい時期でもあったため計測値の変化がほとんどなかったが、第4回調査時、部分的に(④・⑲)ひび割れ部分の頂版スラブ下面から漏水によるエフロを確認。

(4・19)漏漏水発生状況
頂版スラブ下面ひび割れ幅との発生原因の推測
クラック幅 クラックスケールによる計測は0.1mmから0.45mmで発生・詳細は計測表に記載

④エフロ・水シミ ⑲エフロ
発生ひび割れ番号
I. グループ ④ ⑫
- ④
- ⑫
- ひび割れの種類
コンクリ-ト打設時の突き固め不足によるコールドジョイントと推測 - ひび割れの状態
頂版スラブ下面のひび割れが半円形に発生することは非常にまれであり、打設時期が同一コンクリートであると、目視での観察でコンクリート色が同じであるが時間的に違う場合は多少の色違いが発生今回は不備割れの断面とは推測できない状況の為、コールドジョイントによるコンクリートの撹拌接着でない微細な隙間(打ち継ぎ)と判断・・不適切なコンクリート打設 - ひび割れの挙動
長期的には隙間の拡大が推測される
Ⅱ.グループ ② ③ ⑤ ⑨ ⑬
- ③
- ⑨
- ひび割れの種類
誘発目地に発生した収縮ひび割れの延長 - ひび割れの状態
誘発目地のひび割れ延長・収縮ひび割れは目地内部に誘因され発生するため、巨視的ひび割れになる可能性があるが、頂部スラブ面に現状では進行は見られない - ひび割れの挙動
縦誘発目地の進捗に応じ目地内部の拡大は推測される(ひび割れ幅の拡大)
III.
IV. グループ ① ⑥ ⑧ ⑩
- ⑥
- ⑧
- ひび割れの種類
誘発目地の延長、乾燥収縮ひび割れ・温度収縮の応力による歪みで発生ひび割れ - ひび割れの状態
現状では特に他のひび割れの状況と変化はない - ひび割れの挙動
温度収縮及び運用開始後・作業時の荷重などの動荷重でひび割れ幅の拡大、今後貫通ひび割れによる雨水の浸水により漏水、エフロの発生が推測される
V. グループ ⑦ ⑭ ⑮ ⑯ ⑰ ⑱
- ⑦
- ⑭
- ひび割れの種類
誘発目地と誘発目地の中間からのひび割れで、誘発目地に集中できなかったひび割れでマスコンクリートのひび割れの延長とも推測される - ひび割れの状態
現状では特に他のひび割れと同様変化はない - ひび割れの挙動
マスコンクリートのひび割れの延長であれば収束しているものと推測されるが、誘発目地に集中できなかったものであれば、ある時期までは発生が予想され、漏水エフロ発生の可能性あり
VI. グループ ⑪ ⑳
- ⑪
- ⑳
- ひび割れの種類
温度収縮ひび割れによる延長またクリープに可能性あり - ひび割れの状態
現状では特に他のひび割れ同様変化はない - ひび割れの挙動
クリープが原因であれば、ひび割れの幅の拡大、ひび割れの延長の可能性大であり、漏水やエフロの発生の可能性は大である、4回目の調査で漏水を確認
VII. グループ □
- ひび割れの種類
吐口に発生した収縮ひび割れ - ひび割れの状態
微細なひび割れであるが雨掛り部分からひび割れに添い雨水の浸水があり・・・ひび割れは頂版スラブより水道となっている状況・・・今後頂版スラブ下面への雨水に侵入によりスラブの汚染・水シミの発生・爆裂などに、つながる恐れあり、侵入防止水きりの設置が必要 - ひび割れの挙動
今後、コンクリートの乾燥収縮は小さくなるが、温度収縮によりひび割れの拡大・延長、進行が予想される
総論
構築年月日(コンクリート打設完了日)などが明確でないが、現状目視でひび割れの症状の初期コンクリートの乾燥及び温度収縮による原因のひび割れと推測されるが、第4回目の調査時にすでに④⑲部分は貫通ひび割れによるエフロを伴った漏水・水シミが発生・・・・発生場所は、乾燥収縮やクリープによるひび割れと推測されるひび割れ。
今後、上部の作業(埋め戻し・舗装・大型車両の通行)でひび割れの進行及び漏水範囲の拡大が推測されるため、頂版スラブ上面に無機質系の防水の施工の検討が必要、材料としては現在共同溝など地中埋設部分に採用されている無機系メンブレン防水(ポリマーセメント系)を提案する。
ひび割れ部分のみの注入止水は、今後、挙動による進行の可能性あるひび割れ等の処置工法として、半永久的な構造物には推奨防水材料ではない。
現在壁面に設置しているひび割れ誘発目地は文献によると、ひび割れ発生の80%近くは誘発目地へ集中するが、残り20%程度は誘発目地以外に発生ありする報告がなされておるが、誘発目地へひび割れの誘導も重要な検討項目でもある(誘発目地内部のひび割れは、適正な施工の誘発目地にも1.0mm以上の巨視的ひび割れが発生)
コンクリート打設直後からのひび割れの抑制処置として、コンクリートの水セメント比の抑制、打設手順方法や初期養生、脱型後の養生、支保工の適正な残存期間など初期ひび割れの抑制対策が重要である
現在発生している、ひび割れの進行抑制は不可能であり、漏水を伴う場所や、ウイング部のひび割れは雨水の巻き込みによる頂版スラブ下の爆裂につながるため水切り等の処置の検討が必要。











